シノギのシノゴ

自分の視点からあれこれを語ります。

「ママは独裁者じゃないね」

朝から大学生の娘がなにやらしゃべってきた。

「独裁者はいけないよね、
カリスマ性がないとひとはついていこうと思わないから
勝手に独裁的なふるまいしても、誰もついていかない。
カリスマ性があって成功したとして、いつかは崩壊する。
歴史をみていて、しみじみ思うわ。
で、わたしも気をつけていこう、と…
ママは、独裁的でないよね」

「え、なに言ってるの。わたしめっちゃ独裁的やで。
そうならないよう、気をつけているだけで」

「えっ、そうやったん」

しかし、娘がそう気づいてないとしたら、
ある程度、自分の狙った線をいけてるってことかな。

なにしろ、わたしの親は

・こどもは親のいうことをなにも考えずにきくものだ。
・親のいうことは絶対。
・こどもは知らなくていい。

で、それがとても嫌だったから、自分は子どもに対してそうならないよう、
子どもをひとりの人間として尊重し、できる情報はシェアしてきたもの。
といいつつ、油断しているとつい、親と同じような行動、態度になってしまいかけて
ずいぶん注意してきたものだった。

子どもは親を敬うべき、と信じているひとにとっては
うちの家族はフランクすぎるかもしれないけれど
思ったことを親に言えなかったことからいろんな間違いを犯してしまったことや
自分の欲しいもの、ことがわからずに苦しい思いをしてきたことを考えると
子どもが自分の意見を堂々とぶつけてきてくれるのはときにしんどくても、うれしい。

親の気持ちも考えずに勝手なことを言いやがって、
という部分はたぶん、孫が仇を取ってくれる。

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